父の命日。

15年前の2月21日午前1時ちょっと前。
僕の父親が亡くなりました。


すごく嫌いでした。
お酒を朝から飲んでいて、
休みでも一緒に出かけることもなく、
ただただ、家に居るだけの父親でした。


亡くなる一週間前ぐらいから、
仕事に行かなくなり、
朝から酒ばっかり飲んで・・・。

なんか嫌なことがあったんでしょうね。


そんなことなんか知らず、
僕はただフツーに過ごしていました。


母親が会社の旅行で出かけていた日で、
父親が自分の体の異変に気づき、
力なき声で
僕の名前を1、2回、部屋越しに呼んだのを覚えています。



シカトしました。。。。。



また酔っ払って寝ぼけてるか
ふざけてんだろうと思って。


中学3年生だった僕は、
その日、
小学生にサッカーを教えに行っていました。


家に帰ってくると
父親の会社の親方と
僕のおばあさんが
慌てて家から飛び出してきて


『お父さんが・・・・・』


僕は、まだその場のことが理解できず、
父親が苦しんでいるのを見て

『1回痛い目にあわないと酒なんかやめないんだよ!』
と言ってしまいました。


それから病院に運ばれ、
母親が旅行から帰ってきて
『今夜がヤマ場です』
と言われたそうです。


そのことは知らずに
僕は家に帰されました。
それから数時間後。
親戚のおばさんから電話があり、
父親が亡くなったことを知らされました。



ウソだと思いました。
涙なんか出ませんでした。
そんな知らせを聞いても
自分の中で、すぐ受け止めきれなかった。


病院で、ただ泣き崩れる母親を見て
何も言わず、白い布をかぶっている父親をみて
はじめて事の重大さを受け止めました。


すごく嫌いだったのに、
涙があふれ
声が出なくなり
胸が苦しいような感覚で
ただ立ち尽くし
呆然と父親を見ていました。



やっぱりお父さんだ。
酒飲んでても
どこにも連れて行ってくれなくても
なにも言ってくれなくても
ただそこに居るだけでも
僕のお父さんでした。



本当にごめんなさい・・・。


おそいよね。
そう思いながら
最後に父親の顔を見送ったときに
手を合わせて言いました。



一緒に酒飲みたかったんだろうなぁ。
もう少し、僕が成長したときに話せてれば
父親を理解できたんだろうなぁ。


今でも、後悔しています。
自分の発言や行動に。
何もしてあげれなかったことに。


だから今は、
実家に帰ったときは必ず墓参りに行きます。
僕がこうしていられるのも
父親あってのことだからです。


今、父親が生きていたら
どうなってたんだろうなぁ。
一緒に旅行でも行けてたかな?


僕は、何もしてやれなかった。
でも、すごく感謝しています。


本当にありがとう。


やっぱ父親ってさ、
背中で語ってるような気がするんですよね。
雰囲気ですごく怖かったのを覚えているけど、
今なら、父親と、笑って話ができるような気がするんです。


俺は、もっともっと頑張んなきゃね。
お父さん、
本当に、ありがとうございます。